今さらながら、皆様あけましておめでとうございます。
東京ヴェルディは大方の予想に反して割と平穏なオフシーズンを過ごし、
いよいよ本日2022/1/9(日)チームの始動日を迎えました。
現在PCをカタカタしている朝の時点だと、
昨年と同じく佐藤優平の去就が明かされていないのですが、まあ今シーズンも残留するものと勝手に思っております(笑)
→とか書いてたら、記事を書き終えた直後に「移籍を前提にチーム離脱中」と発表されました・・・(笑)改稿改稿・・・
さて、今年のチームに対するヴェルディサポーターの期待感は、かなり高めといっても差し支えないでしょう。
チームトップスコアラーの小池&盟友梶川の残留が早々に決定し、
若き新ストライカー佐藤凌我も契約を更新、
下部組織の至宝である森田や山本理仁の慰留にも成功し、
守備の要であるマテウスやンドカボニフェイスもがっちり確保。
山下や若狭といった主力級の流出は痛いですが、
その分阪野や山越といった実力者も獲得し、帳尻は合わせてきました。
大卒ルーキー5人+かつて高校選手権を大いに沸かせたバスケスバイロンもチームに加わり、
期待感もぐんぐん高まる、といったところです。
とはいえ、我々は昨シーズン12位のチームにすぎません。
自動昇格を果たした2位京都との勝ち点差はなんと26、来年から復活する昇格POへの参入権が得られる6位とも勝ち点10の差をつけられている状況。
今年はJ1から4チームも落ちてくるというタフなリーグ、
他サポーターから見て東京ヴェルディの存在感は正直薄いでしょう。
では、今年のチームはどのくらい期待できそうなのか、
また不安な面があるとしたらそれはどこか、
自分なりにスカッドの整理+「Football LAB」というデータサイトを使って検証したいと思います。
比較対象は昨年2021シーズンの我がチーム。
さて、早速ですがこれが今年の2022年東京ヴェルディスカッド。
率いるは堀孝史監督。今年もよろしくお願いします。
基本ポジションは昨シーズン同様4-1-2-3と思われます。
各ポジションにまんべんなく選手を配置。核となる中堅選手+指南役のベテラン+若手有望株もバランスよく在籍しており、ここはGM江尻さんの手腕によるものでしょう。
3-1-4-2なんてオプションもありかな?3センターの位置関係は崩さず済むし、ちょっと多めなCBの枚数も有効活用できそう。
ちなみに、比較対象である昨シーズンのスカッドはこちら。
記載してある成績は2020シーズン、年齢は昨年時点のものなので、混乱しないでね。
わあ、センターラインが薄かったねえ・・・
昨シーズンを軽く振り返ると、
サポのだれもが危惧していたCF少なすぎ問題については、端戸の奮闘+ルーキー佐藤凌我のブレイクで何とか解決に向かいましたが、
ボニフェイスの順応の遅れやキャプテン平の長期離脱も重なり、最終ラインは火の車。
一方LSB…おっとサイドアタッカーと呼ぶべきでしたか…このポジションには福村・安在・山口と実力の拮抗するレフティの選手がダブついてたりして、アンバランスこのうえなし。
シーズン途中には福村が右サイドに回されていたのも懐かしい思い出ですね…
さらに、戦術の肝となるワイドの選手についても、小池・山下に続く3枚目不在の問題が顕著に。
開幕戦では(当時)現役中学3年生橋本のデビューが話題にもなりましたが、彼や新高校3年生の阿野に過度な期待をかけることは当然難しく。
開幕後すぐに助っ人アタッカーのジャイルトンパライバを引っ張ってきたりもしましたが、コンディションの問題もあり満足のいく活躍はできませんでした。
松橋や新井も十分にアピールを果たせない状況の中、夏に杉本を獲得することになります。
開幕戦こそ3-0で勝利したものの、その後は失点がとにかくかさみます。
第5節新潟戦では、衝撃の0-7での敗戦を喫する。思い出したくないよお
その後やや持ち直し、5月~6月にかけて破竹の5連勝を飾るなど、好調な攻撃陣がチームを引っ張りましたが、
反転7月の地獄のアウェイ8連戦ではまさかの未勝利。
ピッチ外での「パワハラ問題」も騒がしくなる中、9/1に永井監督が辞任しました。
後任の堀監督もチームの立て直しに苦慮。第35節の千葉戦では5失点を許すなど、守備面の問題は依然つきまとっていました。
とはいえ、キーマン佐藤優平の離脱等もあり、より「縦志向」が強まったチームは意外な強さを発揮します。
翌第36節~最終節までの7試合は、4勝1敗2分。
うち1敗についても、山本理仁が退場するまでは、上位の長崎相手に互角以上の闘いを演じていました。
尻上がりに調子を上げて終えたシーズン、
選手たちも終盤のチームに一定の手応えを得たことが、オフシーズンの引き留めにつながったと思われますし、
新加入選手の面々を見ても、GM江尻氏が口にする
「”中盤でのむだなパスを減らし、ゴール方向にシンプルに向かう”」
「”より高い位置でボールを奪い返せれば、必然的にゴールの可能性は高まる”」
そんな志向に合う選手を集めてきた印象です。
あと、昨年つきまとった「センターラインの層の薄さ」をしっかりと解消してますよね。若干CBがダブつき気味ですが、これは後ほど記すパリ五輪世代の代表召集を加味したものでしょう。
さて、まずは昨年の開幕時スカッドを今一度チェック。
今年残念ながらチームを離れてしまった選手については、名前の色を薄くしました。
そして、今年のスカッドを今一度チェック。
右の方にあれこれと数字を記載してみましたが、
ちょっと昨シーズンからの変化を見ていきましょうか。
保有人数:30人→33人
そもそも昨年は、編成のアンバランスさもさることながら、人数自体も今年より少なかったんですよね(4月にパライバを獲得しているので、実質31人ですが)。
今年の33人という保有数はちょっと多めかなと思いますが、今年はユースに専念するであろう橋本や、高卒1年目の年齢に当たる阿野や西谷も含んだ数なので、まあ妥当かなあ、と。
あと、今年はW杯の影響もあり過密日程ですからね。コロナのリスクも考えると、GKも4枚は揃えておいた方がいい、とかありますし。
ただ、これ以上の戦力補強は枠的には難しそう。若手を放流して枠を空ける可能性はあるかもしれませんね。
平均年齢:25.5歳→24.6歳
柴崎や富澤、若狭といったベテランの放出により、チームは若返りました。
OVER30比率:33.3%→21.2%
30歳以上の選手の割合も減少。ただし、小池や梶川、加藤コーケンや平といったキーマンは30歳を超えています。ベテランの存在も大事。
パリ五輪世代比率:20.0%→21.2%
01年生まれ以降のいわゆる「パリ五輪世代」。ヴェルディでは山本理仁を筆頭に、馬場や佐古も定期的に代表に召集されています。
今年は5月にU23アジア杯(ウズベキスタン)、9月にはアジア大会(中国)も控えており、この世代は代表による長期離脱も覚悟しておかなきゃなのですが、それを鑑みてCB/DMFの層は厚くなっていますね。お見事。
コア年齢(?)比率:40.0%→42.4%
この”コア年齢”というのは僕の勝手な定義です(笑)
要は活躍のピークが見込まれる年齢を定めたかったのですが、
それを”高卒4年目/大卒2年目~30歳まで”としてみました。
高卒4年目というのは、最近のヴェルディユース→代表に登りつめた小林祐希や中島翔哉、安西や畠中といった面々が、この年齢で完全に独り立ちしている様を見て決定。
大卒ルーキーはまあ1年あれば戦力になるだろう、という雑な決め方(笑)
今年のヴェルディは、選手数そのものもさることながら、ピークを迎える年齢層の選手を増やすことができたのが見て取れます。
前シーズンFP出場時間(J2のみ):34,975分→28,127分
この数字、他サポとヴェルディサポの評価を決定的に違えるポイントとなっていると思ってます。
スカッド表を見てもわかる通り、レギュラー候補であるRSBの深澤・CDFの平・LSBの山口・CMFの井出や森田、そしてLWGの新井は、昨シーズン通年で出場しておりません。
一方、ほぼ通年稼働していた若狭や山下がチームを離れ、佐藤優平も移籍が既定路線の模様。
ポジションの偏りは解消されたものの、プレイ時間そのものは昨年と比べ減っているのです。すなわち通年での計算ができる戦力構成なのかは疑問符。
我々は彼らがケガで離脱していたことや、前監督のもと不遇な時期を過ごしたことを知っていますが、
外野からしたら「微妙な戦力じゃないか」と見做されるのは間違いないですし、実際ケガのリスクは今年も十分に考えられます。
この点は後ほどFootball LABのデータを取り上げる際にも少し触れます。
ちなみに、こちらはJ2のみの出場時間、かつFP(フィールドプレイヤー)のみの数字ですので、
例えば昨年のカンペーや山口、今年の佐古なんかの数字は加味されていません。
ちなみに、J1からの選手加入もなかったので、こちらも加味されていません。悲しい。
前シーズンゴール数(J2のみ):38→53(39%UP)
これは間違いなくポジティブな数字でしょう。
チーム全体の得点数が2020年48得点→2021年62得点(29%UP)ですから、今年は得点源の選手の流出を抑えられたということですね。
前シーズンアシスト数(J2のみ):35→27
自分で書いてて思ったけど、ここは昨年より減るんだ。そりゃ8アシストを記録した優平がいないとはいえ、それでも思ったより少ない。昨年はアシストつかない得点が多かったのかな?
ちなみに、数え間違い計算間違いは多々ありそうなので、そこはご容赦を・・・
新加入選手(率):40.0%→30.3%
前年(というか例年だね)と比べ出入りが少ないオフだったことがわかります。ちなみに、新加入10人のうち半数がルーキー。バスケスバイロンもまあ大卒ルーキーみたいなものなので、チームの新陳代謝はしっかり進んでいます。
東京Vユース出身(率):40.0%→39.4%
血の入れ替えはすすめど、その色は簡単には変わらず。
富澤と安在がチームを離れましたが、代わりに佐古と谷口が帰還。ヴェルディユース率は昨年とほぼ変わりません。脈々と受け継がれる緑の血。
ちなみにGK高木和選手もヴェルディSS小山出身ですが、今回はユース出身のみを対象としているので、数には含まれておりません。
明治大学出身:10.0%→18.2%
ただ、将来「紫紺の血」に代わる可能性はありそう(笑)
江尻GMのコネクションを活かし、明治閥が大幅増加。ルーキー2人に加え、阪野や山越も明治出身です。
さて、ここからは、
Football LAB内のデータ「CBP(チャンスビルディングポイント)」を使用して、
もう少しだけ深くスカッドの比較を行いたいと思います。
CBPの詳細については、以下リンクを参照頂きたいのですが、
簡単に言うと
「攻撃(パス・クロス・ドリブル)/シュート/ゴール/ボール奪取/守備」について、
各選手のプレー内容を数値化したものです。
チャンスビルディングポイントとは | データによってサッカーはもっと輝く | Football LAB
同じパスやシュート1本とっても、その状況での難易度によってポイントは上下します。
さて、昨年及び今年の開幕時スカッドは、その前のシーズンどのようなプレーぶりだったのか、このCBPを使って確かめます。
なお、Football LABで確認できるCBPの数値は、平均ではなく累積です。つまり、プレー時間が長いほどCBPの数字は大きくなります。
ですから、その選手の1試合でのパフォーマンスを割り出すには、CBPを出場時間で割ってあげる必要があります。
今回は合計数値と90分平均の両方を記載しています。
データ切った貼ったやってるんで、計算間違いあったらすみません・・・!ご指摘を・・・!!
あと、GKのデータは除外してます!FPのみ!!
さて、昨年のスカッドのCBPがこちら。
目立った数値は適当に赤色にしておきました。
まず、下の方を見てください。
攻撃面でもチームトップクラス、ボール奪取値もチームトップ、挙句守備面でもしっかり数字を残す、えげつない数字を叩き出しているバケモノがいますね。藤田ジョエルチマのことですが。
彼の流出は一見甚大なダメージに思えますが、ただですね、北九州で彼と同等のスタッツを叩き出していた加藤をしっかり確保しているんですよね。
アグレッシブなスタイルの北九州にいたことが、彼のCBPをさらに上昇させたかと思いますが、それでもこの数値上は(得点面を除けば)ジョエルより上。穴は埋まっていたはずです。
やはりそれ以上に痛手だったのは、攻守ともにリーグトップクラスの数値を出していたキャプテンCB平の長期離脱(ボニフェイスも立派な数字ですが、彼はあくまで祥平の穴埋めだったはず…)、そして攻撃ポイントチームトップのCMF井出の離脱、さらには最終ラインから攻撃に大きく関与していたLSB福村を、チーム構成の失敗から不慣れな右サイドで起用した、といったあたりのように思えます。
あとは、短い出場時間ながら攻撃面でインパクトを与えうることを示唆していた新井にも、もっと序盤からチャンスを与えるべきだったかもしれません。
一方で、小池の実際の得点数なんかはこの数字以上のものがありましたので、ま、あくまでデータはデータということで。
続いて、こちらが今年のデータ。
こっちも赤色つけているのは僕の匙加減です、適当ですみません。
実はシュート・ゴール以外の合計ポイントは、昨年のスカッドより落ちています。これは昨年も本年もポイントへの関与が大きかった下4名の退団が大きいです。
彼らは出場時間もいずれも2,500時間超えなので、合計の値に与える影響も大きいですからね。
なお、守備ポイントについて補足すると、本ポイントが高い=自陣ゴール近くでのプレイ機会が多いということですので、
必ずしもこのポイントが高ければ高いほど守備面に優れている、というわけではありません。
例えば馬場選手なんかは、2021シーズンに個人で90分平均3.14という高ポイントを叩き出していますが、これは大量失点した新潟戦のように、とにかく一方的に自陣ゴール前で守備に追われた結果、不本意な形でポイントを稼いでしまった、という面も大きいと思います。
なので、合計数字の増減そのものは、そんなに重要ではないかと個人的には捉えています。
個々の数字に目を向けてみましょう。
まず極端な数字が出ているのが、J2日本人得点王の小池。
シュート・ゴールポイントがずば抜けて高く、それ以外が恐ろしく低い(笑)
得点に特化したプレースタイルといえば聞こえはいいですが、それにしてもサイドのプレイヤーの攻撃Pが1.1(=パス・ドリブル・クロスでの貢献度がかなり低い)というのは、やや不安要素。守備面の貢献も薄いですし。堀さんが1トップで試したのも正直頷けるんだよなあ。
自分が3-1-4-2推す理由のひとつが、得点以外のエーコの貢献度の低さです。とりわけ得点機を多く作ることが難しい上位相手の対決において、この点が仇になると思ってます。
一方、反対のサイドを担うことが期待される新井は、対照的に攻撃Pが飛びぬけています。先述の通り出場時間の少なさが不安要素ですが、彼が通年で活躍できれば、昨年以上の破壊力すら期待できるでしょう。
そういう意味で、どちらかというと小池と似た「ゴール特化型」のウイングである山下については、彼との二者択一にせざるを得ないので、あまり高評価を提示できず、横浜FCへの移籍を決めたのかもしれません(でも山下は一定の攻撃Pと奪取Pは稼いでるんだよな…)。
ちなみに、山下の代役として期待される杉本は、ご覧の通り攻守両面でスタッツが芳しくありません。両サイドをこなせるし、頑張ってプレスをかける貴重な選手なんですけど、小池と佐藤に点を獲らせることが可能なタレントか?と言われると疑問符。正直放出すらありうると思っていた。こんなぬるい選手じゃないはずなので、慣れ親しんだこの地で完全開花を遂げてほしい。
揃えた枚数に比べて、実は不安なポジションですよねウイング。ルーキーの河村も単騎突破するタイプじゃなくてストライカー寄りの選手だし、打開力のある持井は相模原に修行に出てるし、新井への負荷やばくね?あとは頼むぞバスケスバイロン、といったところか。
ってか、佐藤凌我の奪取ポイント、CFWとは思えない稼ぎ方ですよね。しっかり前プレ頑張っていることがわかります。そのうえゴールもしっかり決めてるんだから偉いのなんの。
阪野獲ったのだって、FWだろうとまずは守備、という思想が透けて見えます。昨年は迷走する松本山雅で結果を残せませんでしたが、持ってる能力からしたら凌我の控えに甘んじるレベルではないはず。やっぱり2トップがいいんじゃない?(笑)
もうひとつ不安なのは、福村と安在が抜けたLSB。
攻撃面で違いを見せつつ、ケガで離脱した山口が1stチョイスになりそうですが、CBPで見ると、攻撃性能は間違いない一方で、守備面の弱さが目立つ。とりわけ奪取Pがあまり高くないのが不安要素なんですよね。どちらかといえば守備がもろい印象のある福村でしたが、山口はそれ以下ですから。なんなら1列前で使いたい能力してるのよね(笑)
G大阪U23では3バックの左もやってたはずなんだけど、その頃はどういうプレーぶりだったのかな。
ルーキーの加藤蓮は身体能力抜群との触れ込みですが、右利きなのですんなりとフィットするかは未知数。ベテランの奈良輪もまずはコンディションを整えるのが先決だし、なによりデュエルはさして強くない。
「縦志向」のチームにおいてこのポジションが泣き所になってくる可能性は大きいし、最悪のシナリオとして山本理仁が消去法的にまたここに入る可能性も…「福村残しておけばなあ」とならないといいのですが。
そう、山本理仁。巷では「伸び悩み」ともいわれるが、スタッツ上は既に完成された選手となっている。とりわけボール奪取のポイントは昨年チームNo.1。攻守にバランスよく関与する好タレントへと成長、よくぞ川崎に行かず残ってくれた。来年は彼がチームの心臓になると思うし、加藤弘堅と2枚中盤の底に並べて、よりソリッドな戦い方を模索してもいいかもしれない。
貢献度でいえば、昨年の梶川も図抜けていますね。攻撃面で数字を残しつつ、しっかりとボール奪取もできている。実は佐藤優平も似たようなスタッツなんだけど、彼の場合は数字に表れない独特のプレーリズムだったり、頑張りは数字に出てるんだろうけど規律を破りがちだし、なによりアンカー起用もされた中でやはり守備Pは低すぎたし、まあ放出もやむなしよなあ、と。とにかく使いどころが難しい選手でしたよね。
井出もやっぱり攻撃面の貢献は間違いなさそう。小池が得点に特化したスタイルな以上、中でボールを運び、相手を剥がすという「質的優位」を担保する選手が必ず要る。井出もしくは森田でないとこのロールはできないですからね。幸い2人とも残ってくれたので、どちらかがピッチに立っていれば、どこが相手でもまずまずいい戦いは保証されるのでは。とりわけ森田は終盤の試合で「奪取」ポイントを稼いでおり、既に目指すサッカーに適応済みであることを証明しています。
LSB以外の守備陣はおおむね問題なし。とりわけ、深澤の攻守にわたる貢献度の高さは自分の印象以上でした。いいっすね、サイズがあってボールを狩れるSB。2022年もRSBが主戦場になりそうですし、クロスやドリブルのスキルをもっと磨きたい。
若狭の放出、山越の獲得は、年齢面ももちろんあると思いますが、ボール奪取の数字を見ると納得ですね。より前への圧が高いタイプを求めたということでしょう。ボニフェイスは水戸時代と比べると攻撃への関与増加が顕著ですね。あとはセットプレーからばしばし得点を決めてほしいところ。
あとはとにかく平の復活を…いるかいないかで昇格争いに加われるかどうかが決まってしまう、そのくらいの貢献度の高さなんだ…
ちなみに、GKのCBPは(個人的にはあんまり信用できないなという思いもあり)今回の記事では外していますが、
マテウスのレベルの高さは誰もが知るところですし(あとはもうちょっと攻めたビルドアップをしてもいいんだよ?)ここは昨シーズンと変化がないので、まあ案ずることはないでしょう。
ちょっとネガティブ寄りの書き方になった気もするので、
最後に、選手・首脳陣共に手ごたえを感じたであろう、昨シーズン最後の5試合のポイントについて。
ゴールポイントは載ってなかったので除外してます。
ちなみに、各ポイントの下にある±の数字は、
2021年シーズン平均と、この5試合のパフォーマンス数値を比較したものです。
いやはや、奪取Pの増加が顕著ですよね!
もとからこの値が高水準だった深澤や馬場、佐藤凌我こそ若干の減少に転じているものの、
山本(加藤)森田梶川の3センターが鬼気迫るボール奪取を行っていたことがうかがえる数値となっています。
あとこの5試合は小池新井の両WGでボールを奪ってからのショートカウンターという形も見られました。エーコさん、シーズン通算の奪取ポイントはかなり見栄えが悪いのだけど、これ見ると大幅に良化してる。やればできるというとことなのだろうか。
ま、とにもかくにも今シーズンはこの5試合の延長線上でしょう。ここで残した数字は過去昇格したチームにも引けを取らないレベルです(適当なこと言ったけど詳しくは検証してないからどこかでやります・・・)。
「ボールを奪われないように戦えるか」→「ボールを奪うために闘えるか」。永井スタイルからの大きな転換です。
この5試合でやや数値を落とした若狭や福村、そしてそもそも離脱によってこの戦い方へ完全移行するきっかけを作った優平の満了は納得がいくし、
逆にさらに輝きを増していた山下の移籍はめちゃくちゃ痛手よなあ・・・
優平が出るとの話なので、もしかしたら1枚くらいは追加の補強あるかもね。
スカッドに変更(もしくは記事内の間違い)があったらまた追記します!!
おまけ
他チームの有力選手と、我が選手たちの比較。
有力選手は僕の独断と偏見で選んでます。こちらもまた追記するかも。
佐藤凌我はウタカにはなれないが、エジガルクラスにはなれることがわかりました。改めてとんでもないルーキーを引っ張ってきたものですね…。というかウタカって何者なんですかね…
小池はやはり異質にもほどがある(笑)正直しっくりくる比較対象がいなかったのですが、誰にすべきだろう?
山本理仁の比較対象は、同じくパリ五輪世代のライバル川崎に。彼がJ1に行ったことでちょっと水をあけられた感はあるけど、スタッツ上は全く負けてないからな!!がんばれ理仁!!
ちなみに、モンスター枠としてカイオセザールをチョイスしてみたんだけど、思ったより全然普通でした。今年コンディション悪かったんだっけ彼。
ちなみに、来季はDF陣のリーダーとなるであろうンドカボニフェイス、来季岡山でコンビを組む柳&バイスを比較対象として選びました。
いかつさでは負けてないけど、セットプレーからもっと点をとってくれてもいいんだぞ、ボニ。
自分はデータ解析とか苦手なのですが、それでもこうしてちょっとやってみると面白いよね。もっと深掘りできる頭(とデータをぶっこぬくスクレイピングの知識)が欲しいです・・・あと何かリクエストがあれば遠慮なく・・・