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「さあ、浮かれに浮かれた日々もいよいよ終わりだ」
「明日2月23日、遂に2024年J1シーズンが開幕、戦いの火蓋が切られる」
『早すぎる!』
『まだ昇格記念DVDも届いてないのに!』
『喜びに浸るより先にカード情報が盗まれた!』
「相変わらずちょっと(どころではないか)残念なのもまあ我が軍らしいといえばらしい…」
「とはいえ、あのプレーオフ決勝からもう3ヶ月近く経った」
「これより先、我々は“上から3番目のチーム”から“一番下のチーム”になる」
「いくら辛酸を舐めてきた我々といえど、それでも予算は基本的にリーグ中位クラスだったわけで」
「一番下と見做されるのには慣れてない」
「我らが城福監督も“サプライズを起こす”と息巻くが」
「下馬評を覆すというのは、言うは易し行うは難し」
「並大抵ではない努力と、少しどころではない運と、そして何より極めて強い団結が必要だ」
「ただ、前例がないわけではない、と思う」
「自分の脳裏によぎったのは2010年」
「消滅危機にあった選手人件費わずか約1.3億円のチームは、猛将テッケンカワカツのもと、シーズン終盤まで昇格の可能性を残した」
2010年シーズンの終わり、そして始まり=東京ヴェルディの土壇場勝負4(終) - スポーツナビ
「ピッチ外のゴタゴタが皮肉にもチームの腹を括らせた」
「経験豊富なベテラン陣と、若きユース上がり中心の選手たちが躍動するサッカーだった」
「あの時のひりつきを今度は自らの手で作り出す必要がある」
「心が折れそうになっても、愚直に自分たちのやり方を信じる必要がある」
「それが博打に勝つ最低条件だからだ」
「そういう意味では、その姿勢を支えるサポーターも大変な年になる」
「思えば、去年は第3節甲府戦のブーイングがひとつターニングポイントだった」
「賛否両論あったが、あの時、今年のチームに求めているものが何なのか定まったと思う」
「今シーズンの舵取りはさらに難しい」
「自分はゴール裏中心部の人間ではないが、その難しさはいかばかりか、と思う」
「拍手をしてもいい負けと、してはいけない負けの線引きをどうするか、我々も手探りだ」
「16年ぶりのJ1だ、どう振る舞うかに正解はない、だから怖い」
「時にフラストレーションが溜まり、時にすれ違いが生まれ、その矛先が内に向くことはありうると思っている」
「ただ、今のゴール裏が、チームのサポート以外にベクトルを向けることはないと信頼している」
「100%信頼している」
「些末な議論は起こるかもしれないが俺はついていく」
「共に全力で選手を後押ししようと思うし、彼らが生み出すムーブメントを微力ながら支えられたらと思っている」
「ヌルサポの俺ではあるが、自分なりに腹をくくるつもりでいる」
『なんか偉そうに言ってるけど”腹くくる”って何するの』
「…」
「…」
「ちょっとだけブログの更新を増やすように頑張るとか…」
「…」
「あと一応アウェイ遠征もたくさん行く予定立てたから…福岡とか広島とか…」
「あの…夫婦で行くと遠征費ほんとにキツくて…ユニも1st2ndどっちも買ったし…年収キュイーン(トラメガがハウリングする音)万円の人間に許される出費なのかは怪しいけど…そこも腹くくったから…」
「言い訳がましい俺のことは一旦棚上げさせてもらうとして」
「いろいろな仲間たちがここには集う」
「忙しい仕事の合間を縫ってスタジアムに馳せ参じる者達がいる」
「辛い日常に歯を食いしばりながらチームの背中を押さんとする者達がいる」
「重い病気と闘いながら心の火を絶やさずに愛するクラブを応援する者がいる」
「学業との両立のために関東と関西を往復してまで応援を先導する者がいる」
「どうでもいいが吉田寮にいた俺の友人、留年しまくったのち今がっつりフリーターしてるからちょっとだけ気をつけてほしい、まああそこの寮生はまた特殊だと思うけど」
「とにかく、スタジアムというのは、それぞれの想いが詰まり、滾り、うねる場所だ」
「そんな今のヴェルディの熱気はここ10年20年で一番だと思う」
「そうだろ?」
「その熱意を全てピッチ上のイレブンにぶつけるのだ」
「全てはヴェルディの勝利のために」
「歌え」
「歌うのだ」
「何年待ったというのだ俺達は」
「ここで喉を枯らさずしていつ枯らすのだ」
「J1がなんだ、俺達はその初代王者だ」
「恐れずに突き進め」
『緑の旗のもとに』
「マジの怖さも」
『OKさ』
『共に熱くなり 共に戦おう』
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「だけどシーズンは長い」
「ひりつく試合が続くだろうが、心まですりきれてしまったら元も子もない」
「フットボールというスポーツは、時として残酷で」
「しかし、とても美しい」
「フットボールに伴う人生もまた美しい」
「例えいかに負けが込もうがキボンの弁当はいつも美味しい」
「今までの俺達の生き方在り方がいきなり変わるわけではない」
「ゴールが決まればタオマフを回して叫んだり」
「しょうもない失点に少しだけため息したあとまた拍手でチームを鼓舞したり」
「時には隣の席の見知らぬ誰かと喜びを分かち合ったり」
「時には一人でやけ酒を呷ってみたり」
「時には理由もなく歩いて帰ってみたり」
「ディビジョンがどこであろうと、相手が誰であろうと、それは変わらない」
「どんな日常を過ごしていようと、スタジアムに来れば平等に辛く、平等に楽しく、そして非日常な空間がある」
「そんな空間にいられる幸せを享受する、それだけで十分な価値がある」
「チームと苦楽を共にするというその姿は気高いが、決して無理だけはしすぎないでほしい、と思う」
「さあ日曜日は新国立だ」
「予報は曇り時々雨もしくは雪、最高気温は8℃」
「風邪を引かないようにバッチリ防寒着の準備をして」
「行ける人は前日の事前準備にも顔を出してもらって」
『お前は事前準備行かないくせに偉そうだな』
「ごめんなさい俺は行けないのですが…」
【ご協力のお願い】
— FAMILIA DO VERDE (@FamiliaDoVerde) 2024年1月23日
開幕戦前日に設営を行います。
詳細は画像をご確認下さい。
16年ぶりのJ1開幕戦
1人でも多くの方のご協力が必要です。
ヴェルディファミリーがひとつに。
ご協力よろしくお願いします。#verdy#tokyoverdy#ヴェルディ#東京ヴェルディ pic.twitter.com/zIVolUjuNZ
「とはいえいきなりの大一番、既に胸は高鳴っている」
「1993年開幕戦の再現ってシチュエーションはたしかにエモーショナルだけど」
「でもいつまでも昔の話を持ち出されるのにはもう飽きただろ?」
「受け継がれるスピリットは不変だが、俺達は絶えず変化し続けてきた」
「胸を張って今のヴェルディを肯定しよう」
「”NEWヴェルディ”を知らしめる日にしよう」
「繰り返すが、シーズンは長い」
「勝とうが負けようが次の試合はまたやってくる」
「最後に笑えていればそれでいい」
「俺達のホームに集おう」
「いろんなアウェイを旅しよう」
「存分に一喜一憂しよう」
「大いに笑い、涙しよう」
「歌おう、手を叩こう」
「いつも選手達を鼓舞する存在でいよう」
「そして試合後にはまた酒を片手に語らおうじゃないか」
「それが俺達のサポーターズライフだ」
「愛するものがある人生は、幸せだ」
あの日のような空気を、日曜日もまた作りたいですね、作りましょうね。