緑がちる

緑はいつか散ります。でもまた実るものです。ヴェルディ&FM日記(予定)

「愛され助っ人の定義」Football Manager日記 Vol.37

前回の記事

にて見事東京ダービーを制した、我らが東京ヴェルディ

やったぜ。

 

さて、この試合でJリーグデビューを飾ったのが、

夏に獲得したブラジル人ストライカー、Rafael Furtado(ラファエルさん)。

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見た目はいかついが、まだ22歳と伸びしろも十分。初の国外リーグ挑戦となる。

PKをしっかりと沈めJ初ゴールを奪うだけでなく、

前線からの献身的なチェイシングでもチームをけん引。見事勝利の立役者に。

完璧に近いデビュー戦でした。

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PKシーンのハイライト。
少しコースが甘かった気もするが、そこはご愛敬(笑)

かつてルールダービーで鮮烈な活躍を見せたことにより、地元サポーターからの熱狂的な支持を得た香川真司のように、

FC東京相手に見せた彼の活躍ぶりは、ヴェルディサポーターから特別視されるに十分なインパクトだったといえるでしょう。

 

あと、彼はよく走る走る。

このFC東京戦での走行距離は、合計12.9km。

11㎞を超えればかなりの運動量、というCFWのポジションにおいて、この走行距離はなかなかに驚異的。

たぶんJリーグの同じポジションだと、前田大然(横浜FM)辺りが叩き出しているレベルの数字ではないでしょうか。

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ちなみに、こちらが2021年J1の走行距離ランキング。
怒涛の「奥埜」登場率に慄く(笑)いい選手だなあ。

もちろん彼の適性を踏まえ、「プレッシングFW」という役割で起用しているのが要因ですが、

それにしてもまだコンディションの整わぬデビュー戦で、ここまでやってくれる彼の献身的な働きぶりは、観る者の胸を打ったこと間違いなし。

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ラファエルさんの能力値。
J基準であればそのフィジカルでもある程度ごり押しできる選手であり、
何よりチームワークや勝利意欲・勇敢さといったメンタリティに秀でている点が好み。
オンザボールのスキルもまずまずですが、オフザボールには疑問符(笑)
決定力がやや低めなのも、またご愛敬。

さらにさらに、東京ダービーから中2日で迎えた、

2022年7月30日(土)第19節

サンフレッチェ広島戦(AWAY)でも、

2トップの相棒である高田からの裏へのパスに見事反応、

冷静にゴール左隅に流し込み、2戦連発!!

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そのスピードを活かした文句なしのゴール。

前節あれだけ走り回ったのにもかかわらず、

今節も前線の汗かき役をしっかりと全うします。

この試合は、今季加入の俊英CFW高田颯也が3ゴール1アシストの大暴れ。

主役は彼だったのは間違いないですが、

ラファエルもチームの大勝に大きく貢献した一人でした。

 

広島0-4東京V

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昨年の天皇杯では歯が立たなかった広島相手に、
敵地でまさかの大勝を挙げたヴェルディ
新加入の荻原も活躍。ここ1年でのチームのアップデートが見て取れる結果となる。
ってか高田のここ最近の成長度合いがヤバい(笑)

記事では割愛しますが、この試合でもどフリーでのヘディングシュートをあさっての方向に飛ばすなど、

まだ決定力の面では疑問符が付く場面も垣間見えるラファエルさんですが(笑)

その闘志とフォアザチームの精神は紛れもなく本物。

既にヴェルディにとって欠かせないピースとなったことは間違いありません。

 

いいよね、こういう助っ人外国人。

サポの心を揺さぶるプレースタイルで、ちょっと未熟な面もあって、ここぞというところではしっかり仕事をしてくれる。

まだ加入して間もない段階とはいえ、

この先「愛され助っ人」と呼ばれる資格充分、といえるでしょう。

 

と、この記事を書きながらふと思ったのだけど、

「愛され助っ人」の定義って、なんだろう。

俗にいう「当たり助っ人/外れ助っ人」ってのは、その活躍度合いによって決まるシンプルなものでしょうが、

「当たり=愛され助っ人」という単純な図式では当然なく、そう呼ばれるにはもう少々のスパイスが必要なようでして。

もちろん大前提として、万人に愛される性格の良さ、これは必要と思いますが、

かといって、それだけではないよなあ、と個人的には思ったり。

完全に僕の主観で申し訳ないのですが、

このワードから自分の脳内に浮かんだ選手たちの顔(ヴェルディの選手しかいないですが)を思い浮かべ、その共通点を考えながら、

僕なりの「愛され助っ人」の定義を並べたいと思います。

 

愛され助っ人の定義①かわいい

まあ、つまるところ結局は愛嬌ですよ(笑)

女は愛嬌、男も愛嬌。

もちろん優れた人格者であったり、周囲からも一目置かれるスマートな人物であったり、クレバーだけどちょっとシャイだったり、そういう選手ももちろん大好きなのですが、

やはりかわいさこそ愛され要素の最たるものでしょう。

ちなみに、自分の中でのスマートな助っ人の代表例はFWドウグラスヴィエイラ(16-18シーズン在籍→現サンフレッチェ広島)で、クレバー&シャイな助っ人の代表例はGKマテウス(19-在籍)です。

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ここ10年の助っ人の中でもトップクラスの選手でしょう、ドウグ。
既に日本での生活も6年目を迎えており、日本語も結構話せるとか。
ちなみに、自分が初めて買った外国籍選手のレプユニはドウグです。
名古屋戦のコーナーフラッグ蹴りは今でも鮮烈に覚えてる。大好きだったなあ。

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サッカー選手じゃなかったら株式アナリストになりたかった男。
好きなアーティストはジェイムズ・ヘットフィールド、好きな映画はwhiplash。
インスタには癒しの猫画像を上げがち。
多分リオのカーニバルには興味なさそうなブラジル人、それがマテウス
自分はマテウスも大好きなので、2020年の3rdユニはGKユニにしました。

愛され助っ人の定義②意外性がある

良くも悪くも予測のつかない奴、

「今日は何をしでかしてくれるのだろう」と観る者をハラハラドキドキさせてくれる、

これも愛され助っ人の必須要素ではないでしょうか。

タスクを細部まで理解し忠実に実行する、そんなマシーンタイプの選手って、そりゃチームにいると助かるけど、どうしても人間味はないもんね。

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あんまり戦闘マシーン的な助っ人ってヴェルディでは思いつかないけど、
(マシーンと聞くとまず奈良輪が浮かぶし)
強いて言えばキムジョンピル(13-14シーズン在籍、現慶南FC)かな?
地上戦に強い機動力のあるCBでしたね。
今は兵役も終えて、母国でプレーしているようです。

愛され助っ人の定義③つよすぎない

ここ、個人的には割と大事。

あまりにもえげつないプレーを見せられてしまうと、「愛する」というよりは「引くわ・・・」的な感情が先に立ってしまいませんか?

どちらかというと「怪物」「黒船」みたいないかつい称号がふさわしくなってくるし(笑)

ヴェルディでいえば、「エジムンド」「ワシントン」「フッキ&ディエゴソウザ」等錚々たる面々が「つよすぎる」にカテゴライズされると思っており、

彼らを「愛され助っ人」と軽々しく呼ぶのは、個人的には憚られる思いです。

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つよすぎる助っ人その1、エジムンド
圧倒的な得点能力と、彼を評する際に避けては通れない素行の悪さ。
母国でついた呼び名は「オ・アニマウ(野獣)」。
ヴェルディにとっては、シーズン途中の加入で降格の危機からチームを救った救世主。
自分は2003年からのサポなので、リアルタイムでは彼を見ていませんが、
なぜか行ったJリーグアウォーズでノミネートされてたのは覚えてる。
その時の新人王候補に確か小林大吾がいた(笑)

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こちらは自分もしっかり覚えてますよ、つよすぎる助っ人その2、ワシントン。
中澤と那須という当時の最高峰DF2人を引きずりながら、
劇的な同点ゴールを決めたゼロックスカップは、今見てもすげえ映像。
バモバモ!ワシントンバモ!”ってチャントも好きだったなあ。
ただ、彼の加入年にヴェルディは初のJ2降格となるのですが・・・

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もはや説明は不要でしょう、
「破壊」の代名詞といってもいいこの2人、フッキ&ディエゴ。
この頃祖父の家でよくスポーツ新聞を読んでいたのですが、
なんかフッキが「福鬼」と改名して、日本代表入りも!?
みたいな飛ばし記事ありませんでしたっけ?(笑)
その後フッキは欧州で活躍、ブラジル代表としてW杯にも出場しました。
ちなみに、日本でのプレーも長かったディエゴ、2019年に現役を引退しております。

<結論>

さて、長々と「定義外」の選手たちを語ってしまいましたが、

緑がちるが選ぶ「愛され助っ人」の定義に最も合致する選手は・・・

アランピニェイロ

(15-18シーズン在籍、現ロンドリーナEC)

01

レアンドロ(08-09在籍)、マラニョン(11在籍)、アポジ(11在籍)、ニウド(14在籍)、ウェズレイ(15在籍)等々の錚々たる(?)候補を差し置いて、

見事1位に輝いたのが、俺らのアラン。お前らのピニェイロ。

(ちなみに正直ニウドと最後まで悩んだ)

 

まず、名前がいい。

”アラン”と呼べば、まるでINROCKの表紙を飾ってそうなスター感のある名前になるし(顔もちょっとぽくない?)、

”ピニェイロ”と呼べば、彼の持つどこか隙のある空気感を表すのにぴったりな響きになる。

”アラピ””ピニェちゃん”なんてアレンジも乙なもの。誰がどう呼んでも愛せる名前をしている。素晴らしい。

ちなみに自分の母親は彼のことを「張」と呼んでいる。髪型がるろうに剣心の十本刀っぽかったかららしい。

 

上記の3定義にもしっかりと合致。

かわいい要素は盛りだくさん。2018年選手名鑑には「奥さんが作るフェイジョアーダが大好き。」と書いてある。かわいい。

たぶん彼の奥様のフェイジョアーダはよほど美味しいのだろう。ちょっと目を離すと、すぐに太ましい姿になってピッチに現れる。体重増が露骨にパフォーマンスに現れるタイプなので、サポとしては頭が痛いのだが、フェイジョアーダが美味しかったならしょうがない。というかそこもまたかわいい。

あと表情がかわいい。おおよそストライカーとは思えない柔和な雰囲気、キラキラと輝く瞳。スタジアムで声をかけると恥ずかしそうに手を振り返してくる。

加入して最初の2年間は「難しいシュートしか決められない」と評されていたくらい、意外性の塊でもある選手。

バイシクルシュートもたびたび成功させるなど、そのアクロバティックなプレーも魅力のひとつでした。

プレースタイルとしては、そのフィジカルを活かしてゴリゴリと突き進む猪突猛進型アタッカーでもあり、チームメートからも「パワーNo.1」といわれるくらいゴツい選手ではあったのですが、

かといって他者を圧倒するような迫力があったかといわれると、首を傾げるレベル。よって3つ目の定義「つよすぎない」もクリア。

 

何気に在籍年数4年って、ヴェルディの助っ人の中では相当長いんですよね。

千葉を退団した後はしばらくフリーとなっていましたが、今年9月母国のクラブに加入。その報を聞くや我が事のように喜ぶヴェルディサポも多数。

まさに文句なしの「愛され助っ人」といえるでしょう。

 

さて、

冒頭で紹介させて頂いた、「FM上の助っ人」ラファエル選手も、実は「オーバーヘッドキックを狙う」といった、アランみたいな特性を持っている選手。

サポーターに末永く愛される彼のような存在に、ぜひなってもらいたいものですね。

 

では。

 

・・・

 

(今思ったけど、彼はアランというよりも、雰囲気とかプレースタイルはコイッチに近い気もするんだよなァ・・・)

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